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2010年4月20日

デティが癌で亡くなってしまいました。
まだ49歳という若さでした。
皆さんとともに、冥福を祈りたいと思います。


<1>
DETTY KURNIA / DURIAT PEGAT JUNGJUNAN
(BLACKBOARD
) '05 MUSIC TAPE ¥850
>>収録曲http://www.youtube.com/watch?v=gRAU8ICuVx8
〜 結局 、こちらが遺作となってしまったようです。
よろしく、どうぞ。

 

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2006年2月12日 
日本全国の“デティ・クルニア・ファン残党?”のために、
バンドゥン買い付けカセット本邦初入荷しました!
〜ほか、注目の3アイテムも限定入荷、お見逃しなく!

というわけで、大変、お待たせしました!(誰も、待ってないだろ〜、なんてことは言わせません!?)インドネシアはスンダ地方のローカル・ポップ=“ポップ・スンダ”の歌姫、デティ・クルニアの本邦初入荷&再入荷カセット全6種です、トゥリマカシ、じゃなかった、ハトゥルヌフン!

<1> <2> <3> <4>
<5> <6>

<1> DETTY KURNIA / DURIAT PEGAT JUNGJUNAN (BLACKBOARD, INDONESIA) ¥850
<2> DETTY KURNIA / MILIH SAH - POP PARAHINGAN (P.N.M. INDONESIA) ¥850
<3> DETTY KURNIA / TANJAKAN BURANGRAMG - POP SUNDA MILLENIUM (DIAN, INDONESIA) 品切れ
<4> DETTY KURNIA / SASALIMPETAN (DIAN, INDONESIA) ¥850

<5> DETTY KURNIA / TILIL KOMBINASI - SUPER SUNDA '84 (DIAN, INDONESIA) 品切れ
<6> DETTY KURNIA / MAWAR BODAS (P.N.M. INDONESIA) 品切れ

多民族/多言語から成る集合国家インドネシアには、それぞれの地方にローカル色満点なポップ音楽が存在するわけですが、残念ながらそうしたローカル・ポップは、未だ流通の主流がカセット・テープなので、最近めっきり輸入されることもなくなってます。例えば“ポップ・スンダ”なんて、もう懐かしいようなもんですね。わが国でも“ワールド・ミュージック・ブーム”の頃は、クロンチョンやダンドゥットに負けず劣らず人気のあったジャンルですが、最近はほとんど入荷しなくなってしまいました。だから、皆さまにおきましては、“ポップ・スンダ”なんていう音楽は、既にもう終わってしまっていると、お思いの方も多いんじゃないかと思います。が、しかし、当然のことですが、終わってるわけないじゃん!

ところで、
バンドゥンを中心都市とする西ジャワ=スンダ地方の、スンダ語で歌われるポップ・スンダ、その頂点に位置する女性歌手として、デティ・クルニアが君臨していることは有名です。古いワールド・ミュージック・ファンにはお馴染みでしょう。横浜WOMADで来日もしてくれましたし、久保田真琴さんプロデュースで日本盤CDもリリースされてました。喜納昌吉の「花」なんて歌ってましたよね。

〜そんなデティ・クルニアの最新盤2005年作が <1> です。 さすがに以前はコロコロと転がるような、 若々しい節まわしを聞かせてくれたデティですが、お歳をめして、やや貫録や脂肪?もついて、この最新作では、どこか大人の女の色気も感じさせるような、しっとりとした歌い口でポップ・スンダを聞かせています。シンセ使いの打ち込み系トラックをバックに歌ってますが、あい変わらず竹笛スリンや両面太鼓クンダン、ガムランの音も聞こえて来ます。<6> は2004年作〜昨年、当店に入荷しご好評をいただいているカセットです。順じて、大人っぽい歌声と、スンダとしては珍しくロック風ギターが響いて来たりと、やや異色作でしたね。

<2> <3> も近年の録音、同様に成熟した歌を聞かせてくれるわけですが、<2>では、おそらくスンダ地方の、よりローカルなスタイル=“ポップ・パラヒアンガン”を歌ってます。まあ、あんまりポップ・スンダと変わらないんですが....。<3> は、ミレニアム・アルバムということで、2000年前後の作品ということになるでしょう。

<4> はデティ若かりし頃の歌声が楽しめるアルバムで、おそらく1990年前後の作品〜ポップ・スンダという音楽がデティとともに成長し、大きく飛躍したその全盛期録音ということになるでしょう。
(追記:御来店のお客さまEさんから、ご指摘いただいたのですが、1985〜86年頃、Eさんがインドネシアに長期滞在されていた時に <4> を買われたということで、そうすると<4>は80年代半ば頃の作となります。もし、86年の作だとしても <5> との音楽的な成熟度の差はかなりあるように聞こえ、そうすると、当時ポップ・スンダという音楽は、ものスゴイ勢いで成熟に向かっていた、と考えるべきでしょうね。)

<5> は、初期ポップ・スンダです。 1983〜84年頃と録音時期も古く、ロックンロールやポップ・インドネシアの影響の中で、ポップ・スンダ独自のスタイルが芽生える瞬間が捕らえられた作、とでも言えるでしょうか。デティの歌声もこれ以上なく若々しく聞こえます。

<7><8><9>

<7> NENENG FITRI / BENTANG TIMUR - JAIPONGAN (N.F. INDONESIA) 品切れ
<8> MILA ROSA / CINTA (MILROSE PROD. INDONESIA) 品切れ
<9> UUM BUDIMAN & NAMIN GROUP - SAMBA SUNDA
/ BANONDARI ULHA CEURIK ( JUGALA, INDONESIA) ¥850

ジャカルタならぬバンドゥンあたりで生まれたスンダ・メイドのローカル・ポップと言えば、ナイジェリアのフジなんかとも比較されることが多かった“ジャイポンガン”も見逃せませんね。スンダ地方ならではの小編成ガムラン&ヘヴィーかつタイトなクンダン・ビート&メリスマたっぷりの女声歌、というスタイルで一世を風靡した、前近代とモダーンな感覚が接ぎ木状態で融合した?ダンス・ミュージック=ジャイポンガンです。が、しかし、はっきり言ってジャイポンガンは終わってます。終わりです。ここ10年以上も、現地でさえ録音されることがなかったそうです。

だが、しかし、復活です。2005年でジャイポンガン誕生から25年になるということで、25周年を記念して10年ぶりに録音されたバンドゥン・メイドのジャイポンガンが <7> というわけです。何だか取って付けたような話ですが、とりあえず、祝・復活ということで!

<8> は、全国区で人気を掴みつつある若手ポップ・スンダ女性歌手、ということになるでしょうか。ノスタルジックとも言えそうなスンダ調バックで、イヌル・ダラティスタにも似たお色気声が楽しめます。歌い口もダンドゥットに似ていますね。少なくともデティのフォロワーではないようです。

<9> は、ちょっと顔が恐いんですが、地元バンドゥン出身の世界進出組ガムラン現代化グループ=サンバ・スンダと、同様にバンドゥンらしいガムランを聞かせるナミン・グループがバックをつけた女性歌手の作品。ジャイポンガンと言うには、ちょっと、ゆったりしていて古典的?でもユーモラスな展開もあって、どうも演劇的要素を感じさせます。まあ、スンダ民謡調なんでしょうね。女性歌手は相当な大物という感じ、堂々とした歌を聞かせますが、それに応答する男性コーラスは、かなりオチャラケています。

というわけで、インドネシアはバンドゥン買い付け、現地ヒット・カセットを紹介させていただきました。それぞれ数に限りがありますので、お早めに!

 

*お問い合わせ等は“こちら”まで、お気軽にどうぞ。