ホセー・アントニオ・メンデスと共にフィーリンの２大巨匠とされるセサル・ポルティージョ・デ・ラ・ルス〜その手になる曲はナット・キング・コールやアストラッド・ジルベルト、カエターノ・ヴェローゾやルイス・ミゲルも歌う、キューバの生んだ最高の作曲家の一人として数えられています。そのセサル・ポルティージョの自作自演集ＣＤがとうとうリリースされました！〜本ＣＤ収録全２２曲のうち、世界初ＣＤ化曲が１４曲という快挙です（その８曲を収めたエグレム盤ＣＤも今となっては入手困難）！とにかく、これまでＬＰ化された痕跡もない超レアーな録音ばかり！すごですねえ....。１９６０年代にエグレムのハウス・オーケストラをバックに歌った６曲（そのうち１曲は当方「フィーリンを感じて」に収録させていただきました）〜そしてほか１６曲は、１９８０年前後頃までに録音されたと思われるギター弾き語りナンバー。セサル・ポルティージョ・デ・ラ・ルスの創作の原点であるギター弾き語りは、一聴朴訥としたものですが、ジャズやクラシック（特に印象派）に影響を受けた複雑なハーモニーやメロディを、さらっと聴かせてしまう、実に粋でクールなものです。決して上手い歌手ではありませんが、これこそキューバのボサノーヴァ！？フィーリン・マニアには待ちに待ったＣＤの登場でしょう！